せっかくの地域での新たな取り組みがつぶされるとどうなるでしょうか。結局、過去の常識に囚われた取り組みを真面目に進める人だけが残っていってしまうという悲しい構造があります。そして、衰退は続いていってしまいます。
「静かなる改革者」と「実践者」の連携が重要
過去の常識を変え、単に真面目に業務をやることから脱却するには、組織のトップの大いなる決断と、現場での小さな実績の積み上げが必要になります。
時折、改革派を謳い、マスコミに取り上げる派手なことをする割に、最終的な成果に対する責任を果たさないワンマン改革者もいます。しかし、そのような取り組みはあまり長続きしません。これは企業、行政のいずれにも言えることです。
変化というものは、最初は一部から始まるものの、最終的には地域内・組織内で理解され、多くの人に広がることが重要になります。だからこそ、トップはつねに説明を続け手続きを踏まえて修正をしていく必要があり、実践者は変化を皆が実感できるように実例を一つ一つ作っていく必要があります。
そうすれば、最初は非常識と思われていたことも、説明を通じて理解が深まり、そこに小さな成功事例が積み上がると新たな常識となり、最初は手順として不真面目にみられることもまた、繰り返されることで理解されていきます。そうしてそれが、本当の変化につながっていきます。
静かなる改革者と、小さな積み上げを進める実践者の連携が、過去の常識を打破します。これこそが、単に真面目に取り組むだけで成果の伴わないやり方を一新する上で必要なのです。
今、地方に必要なのは過去の常識と真面目さを単に引き継ぐことではありません。単なる派手なワンマン改革者による一過性の変化でもありません。過去にとらわない、新たな時代に則した「常識」を作り出し、しっかり成果を出す「真面目」さを確立すること、これが地方に求められているのです。
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