トランプがユダヤ系富豪から巨額献金される事情 タブーを破って米大使館をエルサレム移転

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

共和党主導の連邦議会が1995年に採択した「エルサレム大使館法」は移転を義務付けていましたが、クリントン、ブッシュ(子)、オバマの歴代大統領は、和平交渉を仲介するアメリカの立場を損なうとして同法の適用を繰り延べる措置を取り続けてきました。

トランプの決定はタブーを破る異例の親イスラエル政策でした。

トランプとユダヤ社会のつながり

大使館の開館セレモニーにはトランプの愛娘イヴァンカ(大統領補佐官)、娘婿のユダヤ教正統派ジャレッド・クシュナー大統領上級顧問、ラスベガスのユダヤ系大富豪アデルソン夫妻、米キリスト教福音派のへイギー牧師らが参列しました。

へイギーは南部テキサス州サンアントニオのメガチャーチ、コーナーストーン教会の牧師で、全米最大のキリスト教シオニスト組織「イスラエル支援キリスト教徒連合」(CUFI)の指導者です。

イヴァンカはユダヤ教正統派のクシュナーと結婚してキリスト教徒から改宗し、米大統領一家としては初めてのユダヤ人になっていました。クシュナーは不動産会社を経営する富豪の息子です。ハーバード大学卒ですが、父親が大学に巨額の寄付金を提供した見返りの入学といわれています。米名門大では珍しいことではないようです。クシュナー家はネタニヤフ家と長年、家族ぐるみの交際があります。

式典に参列したフリードマン駐イスラエル米大使はニューヨークの高名なラビ(ユダヤ教指導者)の息子です。トランプが1990年代、カジノ経営で巨額の借金を抱えたとき破産法専門の顧問弁護士でした。西岸の入植地ベイトエル(神の家)を長年支援しています。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事