トランプもバイデンもイスラエルを支援する理由 聖書と冷戦が生んだ米国とイスラエルの同盟

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(写真:© 2024 Bloomberg Finance LP)
本年11月アメリカ大統領選挙での対決が予想される民主党バイデン大統領と共和党トランプ前大統領。多くの政策で反目し、対決姿勢を露わにする両者が、なぜ揃ってイスラエルを手厚く支援してきたのか。
共同通信エルサレム、ニューヨーク支局長などを歴任した、アメリカ・イスラエル関係と宗教の研究者・船津靖氏は、その原因が両国の「特別な関係」にあると指摘します。
この「特別な関係」がどのようにもたらされ、国際政治にどのような影響を与えているのか。船津氏の新刊『聖書の同盟 アメリカはなぜユダヤ国家を支援するのか』より、一部抜粋、再構成してお届けします。

目には十の目、聖地の紛争

アメリカはなぜ、「アメリカ第一主義」のトランプ前大統領も、リベラル派のバイデン大統領も、イスラエルをこれほど支援するのでしょうか?

2023年10月7日、地中海沿岸のパレスチナ自治区ガザを支配するイスラム主義組織ハマスが、イスラエル人や外国人約1200人を無差別に殺害しました。イスラエルのネタニヤフ右派政権は「ハマス壊滅」を掲げてガザ地区を猛攻し、パレスチナ人の犠牲者数は千、万単位で増えていきました。大規模テロへの報復としても「目には目」どころか「目には十の目」でも足りない凄まじさです。

この日を境に、ガザ、ハマス、イスラエルという名前を聴かない日はないほどです。それまで国際ニュースの焦点はロシアのウクライナ侵略でしたが、様変わりしました。

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