英スーパー最大手・テスコが日本撤退、気になる店舗の売り先

英スーパー最大手・テスコが日本撤退、気になる店舗の売り先

日本に上陸した流通外資が、また1社撤退する。英スーパー最大手のテスコは8月31日、日本事業の売却を発表。フィリップ・クラークCEOはロンドンでの会見で、「規模が足りなかった」と進出8年で成果が出なかった理由を語った。

テスコは2003年6月、関東で小型格安スーパー「つるかめランド」を経営するシートゥーネットワーク(C2)を買収し、日本進出。当時C2は営業利益率7%と小売業随一だった。04年にフレック(千葉)、05年にタネキン(東京)を買収。「テスコ」名でも出店し、最盛期137店(現129店)まで増やしたが、店舗面積は70平方メートルから800平方メートルと様々。世界統一のオペレーションができず看板も統一できなかった。

「スーパーは外食やアパレルと違い、自社ブランドで売り込むのが難しい」(ATカーニーの後藤治パートナー)。消費者の認知を高めるには、ドミナント化や地域に根差した商品の圧倒的な品ぞろえが必要だ。テスコも鮮魚専用加工センターを整備、漬け物や納豆でPBを開発したが、結果を出せず。既存店は前年割れが続き、「半数以上が黒字だが事業全体では赤字」(テスコジャパン)だった。

本命の候補はイオン?

デフレに少子高齢化、消費税率アップと、今後も日本は成長を見込めない。中国など新興国に経営資源を集約するほうが合理的だ。テスコが日本市場で通用しなかった反面、テスコ自身が日本を見限った側面もあるだろう。

次の関心は買い手はどこかに移っている。テスコはC2買収と同様、ゴールドマン・サックスをアドバイザーに事業売却先を探しているようだ。

同じ外資である米最大手ウォルマート傘下の西友。既存店は目先底を打ったものの、「既存店強化、新規出店、M&Aのすべてを視野に入れる」(スティーブ・デイカスCEO)と、自らの日本残留を明言するにとどまる。

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 仲人はミタ-婚活現場からのリアルボイス-
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 就職四季報プラスワン
トレンドライブラリーAD
人気の動画
商社大転換 最新序列と激変するビジネス
商社大転換 最新序列と激変するビジネス
「話が伝わらない人」と伝わる人の決定的な差
「話が伝わらない人」と伝わる人の決定的な差
渋谷駅、谷底に広がる超難解なダンジョンの今
渋谷駅、谷底に広がる超難解なダンジョンの今
銀行員の出世コースに見られ始めた大きな変化
銀行員の出世コースに見られ始めた大きな変化
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
日本企業は米中の板挟み<br>全解明 経済安保

先端技術をめぐる米中の争いは日本に大きな影響をもたらします。海外からの投資は経済を活性化させる一方、自国の重要技術やデータが流出し安保上のリスクになる可能性も。分断の時代に日本企業が取るべき進路を探ります。

東洋経済education×ICT