アイドル活動にあたり必要な自己犠牲。10年間活動してきた彩瀬が考えるところはこうだ。
「よく『ファンに夢や希望を与えられるよう頑張ります』みたいなことを言うのですが、最近の子たちを見ていると“自分がファンに夢を見させてもらっている。喜ばせてもらっている”。自分の承認欲求を満たすためにやっているように見えるんです。
あれってなんか違うなって思うんですよね。本当に誰かのためにアイドルをやるなら、ある程度の自己犠牲は必要になるし、仕方がないことなんじゃないかなって……。私がそうでしたが、自己犠牲と今は言ってますが、現役の時は別に苦じゃなかったですからね」
曰く、本当の意味でファンに夢や希望を与え喜ばせるためにステージに立つには、その分の努力が必要になるという。
ファンに夢や希望を与えられる存在になるということ
たとえば、歌やダンスのレッスンに時間を割いたりする。そのためには、皆が遊んでいる時間を犠牲にしてそういった努力をしなければならない。
ライブでのパフォーマンスやファンとの交流といったアイドルそのものの活動以外の時間も、アイドルであるために、どれだけ時間を割いているのか。
それが自己犠牲を払った上で「ファンに夢や希望を与えられるアイドルになる」ということだ。
「それは当然だろう」とお思いの読者もいるかもしれないが、この努力が並大抵のものでないからこそ、彩瀬千聖は10年という長きにわたりライブアイドルを続けてこられたのだと改めて強調しておきたい。
加えて、それらがファンにしっかりと伝わっていたからこそ、支持されるアイドルでいられたわけだ。
当然であるが、人気のないアイドルは続けたくても続けられない世界。もちろん、採算を考えずに続けることはできるが、そこに需要はない。
であれば、それはもう対外的には「アイドル」とは呼べないだろう。
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