99%の人がやらかす「ダメ資料」ランキング なぜ「だから何?」と言われてしまうのか

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【図】事業成長を表したグラフの例

図は「事業の内訳の推移を示したい」との意図で作成されたものです。

左の円グラフを作成した人に「これは、宅配便のお届け時間帯の指定チャートですか?」と言いたくなるのをぐっと飲み込みました。

円グラフはある時点でのスナップショット(一時的なイメージ)として使う分にはよいのですが、時系列での比較には向いていません。このケースであれば、右のグラフように積み上げの棒グラフにすれば、棒の長さという点でも、比較しやすくなります。

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このように角度や面積では正確に比較できないという理由で、コンサルティング会社やリサーチの会社では使用を禁止しているところもあるのが円グラフですが、あまりグラフ作成などに慣れていない新人が飛びつきやすいのも円グラフなのです。

アンケート結果の報告資料などで、回答者の割合を示す円グラフを延々と並べているのをよく見かけますが、わかりやすいかどうかという以前の問題として、検証や分析の能力に問題があるのではないかと思われかねないので注意が必要です。

グラフは量、変化、順位、内訳など比較したいものに応じて、グラフタイプを選ぶことがまずは第一歩です。そのうえで、軸の取り方やデータの並べ方、積み上げて見せることなどでデータのインパクトをより強くすることができます。「いつでもなんでも円グラフ」になってしまう人は意識的にほかのグラフで表現してみましょう。

安易に図で示そうとしてわかりにくくなる

第4位:混線・重なりチャート

次は、安易に図にしたため、わかりにくくなるというパターンです。次の例のように2つの要素で関係があるものを安易に線で結ぶということをすると、線が重なってしまい、非常にわかりにくくなってしまいます。要素の数がさらに増えたら目も当てられません。

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【図】ロジカルシンキングツールと活用シーンを表した例

「わかりやすく物事を整理して図で伝える」というスキルは資料作成においてとても強みになります。よく「絵心がないから図はかけない」ということを言う方がいますが、実は図は絵心や芸術的センスでかくようなものではありません。論理的思考で物事を整理し、グラフと同様表現したいものによって、選ぶべきフォーマットが決まります。よって、もし図がかけないという場合には、論理的に情報が整理できていないか、表現の仕方を知らないかのどちらかということになります。

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