05年から1万人超削減--終わりなきリストラ、富士フイルムの執念

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大胆な事業構造転換 化粧品の海外販売強化

特に医薬品・化粧品は、将来への成長ドライバーとして同社が期待を込める。08年には製薬中堅の富山化学工業を買収。今年2月にも米メルクの受託製造会社を買収し、バイオ医薬分野に本格参入した。

化粧品は今期から海外展開に打って出る。今年9月から中国での店舗販売を皮切りに、東南アジアや欧州進出も計画する。この医薬品と化粧品については、合計売上高を10年度2677億円から18年度1兆円に一気に引き上げる算段だ。

市場シェアの7割を握る液晶ディスプレー向けフィルムも増産体制を築く。熊本県の工場に新ラインを順次設置し、12年末にはフィルム生産量を10年7月比35%増に拡大する。

目下、大型液晶テレビの販売が伸び悩んでいるが、市場占有率が高く、また成長著しいタブレット端末など中・小型液晶向けも強化していることから、液晶フィルムは今後2~3年の間、安定して稼ぐ公算だ。

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