ミセス「コロンブス」炎上を"初歩的"と笑えぬ理由 初歩的なミス?文化や歴史認識のギャップはこうして起こる

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2018年、スウェーデンのファストファッションブランドのH&Mが、オンラインショッピングサイトに、「Coolest Monkey in the Jungle(ジャングルに住む最もクールな猿)」と書かれたTシャツを着た黒人男児の画像を掲載して炎上、取り下げとなった。

同年、イタリアの高級ファッションブランド、プラダ(PRADA)が発売した猿のキャラクター「オット(Otto)」が人種差別的なものだとして物議を醸し、販売中止となった。

ここで、読者の方にクイズを出したい。

ある日本のメーカーが、2021年7月7日に中国で新商品を発売するというネット広告を掲載したが、炎上。広告を削除し、謝罪に追い込まれた。なぜだろうか?

この答えだが、メーカーとはソニーのことである。炎上したのは、発売日が盧溝橋事件が起こった日だったからだ。

筆者がこの事件について知ったとき、「自分が担当者だったとしたら、はたしてこの火種に事前に気付いてトラブル回避ができただろうか?」と疑問に思った。

歴史や文化に対する認識の非対称性がある限り、こうした問題は起こりうる。

「中国の反応が過剰ではないか?」と思うかもしれないが、そう思う人は逆の例を見て見ればよい。

過去10年に日本で起きた炎上事件で、原爆関連に限定しても、下記のようなものがある。

2015年 ディズニージャパンの公式Twitter(当時)アカウントが長崎原爆忌の8月9日に「なんでもない日おめでとう」とツイートして炎上。削除の上、謝罪。
2018年 K-POPグループBTSが原爆を描いたTシャツを着用し、批判が集中。テレビ朝日系「ミュージックステーション」への出演が中止に。
2023年 映画「バービー」の公式X(現Twitter)アカウントが、原爆ミーム画像に「忘れられない夏になりそう」と好意的なリプライをして炎上。
2024年 映画「オッペンハイマー」の原爆に関する描写に関して賛否の声が殺到。
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