「スラダン酷似ビラ」自民系候補が超絶マズい理由 「著作権法に抵触する可能性」以外の問題点も
類似が指摘されているのは、井上雄彦さんの人気漫画『SLAM DUNK(スラムダンク)』を映画化した「THE FIRST SLAM DUNK」のポスターだ。
見比べてみると、確かに近い印象を覚える。
本家には、大きく書かれた「SLAM DUNK」の文字に、バスケットボールのユニフォームを着た5人のキャラクターが重なる。どちらにも「THE FIRST ○○」の文言があり、原作の名言である「あきらめたらそこで試合終了ですよ」を想起させるフレーズもある。
各種報道では、陣営スタッフへの取材内容も書かれており、そこでは「他地域の商店街がつくったポスターを参考にした」「若いスタッフが作成したようだ」などの主張が掲載されている。これらの記事では、有識者による見解も併記されているが、ある新聞は「翻案権侵害の恐れ」を指摘し、またある新聞は「完全複写ではなく、著作権侵害にあたらない」といった主旨のコメントを掲載している。
4つの「マズい理由」
一連の経緯が報じられたことで、SNS上では議論が広がっている。またテレビの情報番組などでも、この話題が伝えられ、コメンテーターの反応が、さらに記事化される状況だ。そこで、これまで数々の「炎上」をウォッチしてきた、ネットメディア編集者である筆者の視点から、このビラが「マズい理由」を考えてみると、4つの要因が浮かんできた。
(2)政治家なら「政策」で勝負すべき
(3)パロディーがすべると、本家もすべる
(4)前提が違う「他者」への責任転嫁
それでは順番に見ていこう。
(1)そもそも著作権的な懸念がある
前もって言っておくと、筆者はいちおう法学部出身ではあるが、法曹関係の資格は持っておらず、その道のプロフェッショナルではない。著作権法的に合法なのか、違法なのか、はたまたグレーなのかは、司法が判断するものなので、ここでは深掘りしない。
しかし、少しでも疑念を与えてしまっては、その時点で試合終了ではないか。ただでさえ、推薦を出した自民党は「裏金問題」から脱却して、クリーンな印象を築かなければならないタイミングだ。悪印象を残す可能性のある活動は、極力避けたほうが無難なのは間違いない。
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