超高齢化社会への貢献、日本から発信したい 川上潤・GEヘルスケア・ジャパン社長に聞く

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開発時点では、グローバルでは売れないと言われていた製品ですが、GEグループが定めた環境性能と医療機能に関する認定を同時に取得した初の医療機器となりました。

――日本での戦略を「高齢化」にフォーカスしたように、他国でもそれぞれその国特有の課題にフォーカスした戦略を立てているのでしょうか。

アジア・パシフィックではほとんどの国が独自の戦略を立てています。がんの罹患率が世界一であるオーストラリア・ニュージーランドは、がんにフォーカスしています。韓国はIT、東南アジアは医療アクセス。東南アジアにはまだ、助産師が妊婦宅を訪れて、竹筒で音を聞いて胎児の診断をしている国もありますが、こういう場面にも私たちのVscanは有用でしょう。

――GEグループ全体において、日本とはどのようなポジションにあるのでしょうか。

GE全体においても、GEヘルスケアにおいても、サイズとしては10分の1を占めるにすぎません。新興国の著しい成長を考えると、ボリュームは縮小する一方だと思います。でも、ボリュームより日本ならではの発信力によって存在感を高めたい。これからは、「ソートリーダーシップ」がモノを言う時代になると信じています。


Vscan■縦135ミリメートル、横73ミリメートル、奥行き28ミリメートル、重量はバッテリーと端子を含めてもわずか390グラムの超音波診断装置。在宅医療の現場で重宝されそうだ。

堀越 千代 東洋経済 記者

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ほりこし ちよ / Chiyo Horikoshi

1976年生まれ。2006年に東洋経済新報社入社。08年より『週刊東洋経済』編集部で、流通、医療・介護、自己啓発など幅広い分野の特集を担当してきた。14年10月より新事業開発の専任となり、16年7月に新媒体『ハレタル』をオープン。Webサイト、イベント、コンセプトマガジンを通して、子育て中の女性に向けた情報を発信している

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