エーザイにとってレケンビは、会社の次の成長を占う重要な存在だ。
エーザイで現在もっとも稼いでいる薬は、抗がん剤の「レンビマ」だ。2023年度のエーザイの売上高7418億円のうち、およそ4割がレンビマによるものだった。
このレンビマは、2026年度に物質特許が満了を迎える。物質特許は医薬品の特許の中でももっとも効力が高く、その後は後発薬が参入してくる可能性がある。認知症薬のレケンビは、大黒柱であるレンビマの特許切れ後を支える“後継薬”として期待されているのだ。
エーザイは今年3月に、レケンビの売り上げを2026年度に約3000億円、2029年度に約1兆円、2032年度には1.6兆円にまで伸ばす計画を打ち出した。屋台骨をレンビマからレケンビにシフトさせながら、会社全体の売上高を2026年度に1兆円、2032年度には2兆円に拡大させるビジョンを描く。
売り上げの初速は想定を下回る
エーザイがレケンビの研究開発に注いできた時間や費用は膨大だ。発売初年度となる2023年度には、全社の研究開発費と販売管理費の2割に相当する約1100億円をレケンビに投じ、主戦場となるアメリカでの処方体制構築などを進めてきた。
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