「カラスの被害」で、自動車保険は下りる? どこまで補償?損保大手2社に聞いてみた

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「一般型の車両保険を付帯されている場合のみ、補償の対象となります。支払い金額は、設定している保険金額を限度に、修理代から免責金額を引いた額が支払われます」(B社)

今回の事件では、カラスはワイパーを損傷させただけだったが、もし野生動物との接触によって、車に乗っている人がケガをした場合はどうなるのだろうか。地方の一般道などでは、野生動物と車の接触事故が少なくない。徳島県では2014年10月から12月にかけて、イノシシや鹿といった野生動物と車の事故件数が60件発生したと報じられている。

「単独事故」と同様の考え方

イノシシなど大型の野生動物と自動車が接触した場合、その衝撃で車に乗っている人がケガをする可能性もあるだろう。そのような場合に、治療費は保険から支払われるのだろうか。これについても、2社ともに「補償対象」という。

「自動車に搭乗中の人のケガは、『人身傷害保険』または『搭乗者傷害保険』によって補償されます。人身傷害保険は、被保険者に生じた損害(治療費など)を、実損てん補(保険契約時にあらかじめ定めた保険金額を上限として、実際の損害額を保険金として支払うこと)で補償するのに対し、搭乗者傷害保険では、ケガの程度や入通院の日数に応じて定額を支払います。

突然、飛び出してきたシカやイノシシを避けられず接触したことによって、搭乗者がケガをした場合は、もちろん保険金が支払われます。また、それらを避けようとしてハンドル操作を誤り、ガードレールなどに衝突してケガをした場合なども補償されます」(A社)

「野生動物との接触事故が原因での事故は、相手のいない『単独事故』と同様の考え方になります。したがって、事故をした車の傷害保険(人身傷害保険や搭乗者傷害特約など)で補償されることになります。人身傷害保険では、設定している保険金額の限度に、実際にかかったケガの治療費、通院交通費や精神的損害額(慰謝料)などが支払われます」(B社)

このように、自動車保険は「野生動物」による被害も想定して、カバーしているようだ。

 
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