あの「ポルシェ」が中国市場で人気凋落の大誤算 1〜3月は2割超の販売減、反旗翻すディーラーも

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ポルシェはドル箱だった中国市場でブランドの神通力が低下している。写真は同社のスポーツEV「タイカン」(ポルシェ中国法人のウェブサイトより)

ドイツの高級スポーツカーブランドのポルシェが、同社にとって世界最大の市場である中国で人気の凋落に直面している。

「顧客のEV(電気自動車)シフトなど、市場の変化に適応するための対策をディーラーと協力して検討する」――。

ポルシェの中国法人は5月27日、そんな内容の声明を発表した。実はこの声明の裏には、ポルシェ車を販売するディーラーの一部が起こした中国法人に対する“抗議”があった。

本社役員を中国に派遣

事情に詳しい関係者によれば、これらのディーラーはポルシェ中国法人が提示した2024年の販売目標に同意せず、車両の仕入れを拒否する行動に出た。さらに、ドイツのポルシェ本社に対して書簡を送り、(ディーラー負担の値引きによる)これまでの損失の補填を求めたという。

そのほかのディーラーでも、ポルシェ車の売れ行き不振で販売現場の営業意欲が低下している。この状況に危機感を抱いたポルシェ本社は、グローバル販売担当の役員を中国に派遣して関係者と協議したが、対応の具体策は明らかになっていない。

この関係者によれば、ポルシェ中国法人は2024年の販売目標を7万台に設定していた。だが、中国の自動車市場ではメーカー希望価格が100万元(約2165万円)を超える超高級車の販売が全体的に低迷している。目標達成は極めて困難と言わざるを得ない。

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