日経平均をめぐる「2つの激しい攻防戦」とは何か 「弱気派」と「強気派」、正しいのはどちらなのか

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一見、日経平均の4万円台回復は遠いようにも見える。だが「激しい攻防戦」の中で、上昇の機会をうかがっている可能性がある(写真:ブルームバーグ)

日経平均株価は5月24日に反落、3万8646円で終えた。現在の日経平均はテクニカル面から見ると「2つの攻防戦」が展開されている。

「2つの攻防戦」とは何か?

それはどういうことか。1つは売り買いのコストである移動平均線をめぐる攻防戦だ。特に、4月中盤から続いている「75日移動平均線を中値(高値と安値の中間値)とする攻防戦」は一段と激しさを増している

日経平均は、今年序盤の急騰によって、短期の25日移動平均線からの乖離率は+7%超まで広がって過熱した。だが、その後はスピード調整で4月に入りマイナス乖離となった。

そのため、投資家の目線は中期の75日移動平均線に移った。しかし、その75日移動平均線からの乖離率も4月相場ではプラスマイナスを繰り返すうちに、短期の25日移動平均線が上からかぶさる形でデッドクロスとなった。

これは弱気シグナルのはずだが、直後に日々線(当日終値)がこのデッドクロスポイントを上抜けし、一転、買いシグナルに変わった。現在は25日と75日移動平均の狭間に入り込んで、両者のシグナルを消し合う攻防戦となっている。

2つ目は自動売買に使われていると思われる上値・下値のポイントをめぐる攻防戦だ。日経平均終値ベースでの今年の高値4万0888円(3月22日)のスタートは、昨年10月4日の3万0526円である。

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