「清掃を100%子会社が担っており、ホテルスタッフと清掃チーフの連携が密だからではないでしょうか」。客室へのクチコミの要因を聞くと、開口一番、斎藤氏はこう述べた。衛生面に関するゲストの声をフィードバックするミーティングを毎朝行い、情報共有をして適宜改善を図っているという。
客室を「掃除しやすくする」改善
さらにもう1点、と斎藤氏が心当たりとして挙げたのが、ゆとりを持って清掃できる環境作りだ。廊下の清掃はロボット掃除機に任せるなど、DXで手間を減らすと同時に、「掃除しやすい客室への工夫」もなされている。
たとえば、ホテル客室によく飾られているアートは、埃が溜まりやすいため排除。ベッド下は30センチの空洞があるため掃除機がかけやすく、忘れ物のチェックがしやすい。重ねて、空洞の分一般的なものより軽く、位置がずれていた際に戻しやすい利点もある。
また、客室内に設置義務のある定款や備品は極力減らし、置いたとしても表には出さない。引き出しなどに収納することで埃を防ぎ、卓上の掃除もしやすくしているのだ。カーテンはグレーほか、万一汚れても目立たない色味をセレクトしている。
一つひとつは小さなことかもしれないが、その積み重ねが、すみずみまで丁寧な清掃をする時間を生み出しているのだ。
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