東京23区の中古マンション6つの「狙い目」エリア アクセスよく利便性の高い街で探す"お宝物件"

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なかには30階建て「千住ザ・タワー」が足立区初の"億ション"と話題になったのを覚えている方もいるのではないだろうか。

残念ながら、もう北千住は穴場の街や狙い目エリアとは言えなくなってしまった。それでも魅力的な街であることには変わりない。

北千住でマンションを探したいという人は、徒歩10分前後、築25年以上のリノベーション済み物件が狙い目だ。築浅がよければ「千住大橋」駅の周辺で探すことをおすすめしたい。

23区内でも探せば狙い目物件はある

(6)綾瀬(足立区・葛飾区)

いま足立区の本命は綾瀬エリア。

綾瀬駅は足立区と南側の一部は葛飾区小菅4丁目に位置する。東京メトロ千代田線の始発駅で、大手町まで乗り換えなしの20分。JRも乗り入れており、隣駅の北千住で乗り換えれば、都心の主要拠点へ快適にアクセスできる。

駅周辺には複数のスーパーマーケットのほか、ドラッグストアやファミレスも複数あり、生活利便性が高い。

さらに東口を降りてすぐの駅前に、“足立区最高層タワマン”といわれる住友不動産の「シティタワー綾瀬」が2025年11月完成予定。高さ約110メートル、地上32階、総戸数422戸で、低層階には地域のにぎわいを創出する施設や店舗などが配置される見込みだという。

この新築タワマンの現在の売り出し価格は、2LDK・58.93平米で7800万円~3LDK・74.18平米1億3500万円。よく業界では「すみふをベンチマークしろ!」とも言われる。

要は住友不動産の再開発による高価格設定によって、徐々に街全体も価格上昇していく、ということだ。そう考えると綾瀬はこのタワマンを軸に将来性が期待できるだろう。

一方、いま綾瀬駅で物件を探すなら、築20年超のリノベーション済み物件が狙い目だ。徒歩10分前後に60平米や70平米台で3000万円台、4000万円台の物件がたくさんある。なかには2000万円台後半の物件も見つけることができた。

価格下落した中古マンションとその割合
本記事で紹介している6区における中古マンションの値下がり状況(出典:マンションリサーチのプレスリリースをもとに東洋経済作成)

このように23区内でも、探せばまだまだ手が届きやすい「狙い目エリア」はある。

理想どおりの完璧な住まいはない。価格高騰が止まらない今日、マイホームを実現するためには、エリア外しや中古マンションを選ぶのが現実的だ。賢くマイホームを購入するための参考にしていただきたい。

日下部 理絵 住宅ジャーナリスト、マンショントレンド評論家

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くさかべ りえ / Rie Kusakabe

第1回マンション管理士・管理業務主任者試験に合格。管理会社勤務を経て「オフィス・日下部」を設立。管理組合の相談や顧問業務、数多くの調査から既存マンションの実態に精通する。また、穴場の街ランキングや新築マンション情報など、マンショントレンドにおいても見識が深い。
ヤフーニュースへの記事掲載は300回以上。テレビ・ラジオなどのメディア、講演会・セミナーでも活躍中。著書に『すみません、2DKってなんですか?』(サンマーク出版)、『「負動産」マンションを「富動産」に変えるプロ技』(小学館)、『60歳からのマンション学』(講談社)など多数。

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