「17歳下の妻」と結婚した51歳男性の"意外な変化" 年収数千万の彼と、高1娘がいるシングルマザーが結婚

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「妻と娘は大のディズニーファンなので、結婚したら世界中のディズニーランドに連れて行くことを約束しました。結婚式はもちろん東京ディズニーランドのホテルです。ミッキーとミニーを呼ぶだけで数十万円もかかりましたが、娘は泣いて喜んでいました。新婚旅行はカリフォルニア、先日は家族旅行で香港のディズニーランドへ。あとはフロリダとパリですね。妻は『あなたは夢を次々と叶えてくれる!』と言ってくれています」

母親と同じく看護師を目指す娘は遠方の私立高校へ進学。その学費や生活費も和久さんが快く出した。沖縄での住居は4LDKの新築一戸建てだ。

このように書くと、和久さんの金と奈津子さんの相対的な若さを交換しただけの結婚のように見える。しかし、年頃の娘がいる奈津子さんとしては、結婚相手の経済力は前提条件に過ぎず、結婚の決め手は和久さんの真面目でユーモアもある人柄だったようだ。

「17歳も年上の相手でいいのかと友達から心配されたそうです。でも、私と一緒にいて楽しいと言ってくれています。妻はちょっと抜けているところがあって、話しているときに主語がなくて誤解を招きやすいのです。そこを私と娘が一緒にいじって笑っています。妻も私と同じぐらいふくよかなので、お腹の肉をつかんでプニプニすると叱られますけど」

似た者夫婦だからこそ、お互いに許し合える

他人から誤解されやすいのは和久さんも同じなので、似た者夫婦なのかもしれない。だからこそ、お互いに許し合えているのだろう。

和久さんのほうも結婚後に嬉しい発見があった。夜勤もある奈津子さんが家事の8割をやってくれて、作る料理がとても美味しいことだ。

「こんなに家事ができる人だとは思いませんでした。夜中に働くのは大変だと思うので、もっと規則正しく働ける職場への転職を勧めているところです」

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子作りに関しては、それぞれ不妊症の検査を受けようと話している段階だという。子作りが最優先課題だったはずの和久さんにしては行動が遅い。婚約前にブライダルチェックを受けてもおかしくない事例なのに、和久さんは「子どもができなかったときは仕方がない。特別養子縁組という道もある」とトーンダウンしている。奈津子さんの連れ子を含めた家族だんらんですでに幸せを感じられているので、実子は「できたら嬉しいけれどいなくても仕方ない」という心境に達しているのかもしれない。

結婚のきっかけや動機は保身や打算でも構わない。大切なのは、結婚後の共同生活に意外な美しさや安らぎを見出すことだ。そんな暮らしをともに送れる相手に感謝して思いやることが夫婦の愛なのだと思う。

本連載に登場してくださる、ご夫婦のうちどちらかが35歳以上で結婚した「晩婚さん」を募集しております(ご結婚5年目ぐらいまで)。事実婚や同性婚の方も歓迎いたします。お申込みはこちらのフォームよりお願いします。
大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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