いなば食品、大炎上も「ほぼ沈黙」の戦略的な是非 「沈黙は金」黙って耐える…のはもう通用しない
食品メーカー「いなば食品」をめぐり、企業のコンプライアンス意識が問われるような不祥事が、相次いで報じられている。それに波及して、SNS上ではタレコミも拡散されつつあるが、同社からはほとんど公式声明が出されていない状況が続いている。
まもなく『週刊文春』の初報から1カ月となるなか、いなば食品は沈黙を続ける。よく「沈黙は金」といった言い回しが用いられるが、ネットの「炎上」対策では、沈黙が一定の効果を示すことはある。
しかし今回も、それが当てはまるのだろうか。ネットメディア編集者である筆者の視点を交えつつ、「いなばの沈黙は金」なのかを考えてみよう。
ボロ家報道後、炎上が続く「いなば食品」
いなば食品が話題になり始めたのは、2024年4月10日ごろから。『週刊文春』が新卒採用者の多くが入社を辞退し、その背景には、入社直前の給与変更や、記事では「ボロ家」と表現されたシェアハウスでの共同生活などがあると報じたのがきっかけだった。
文春記事では、社長夫人である現会長について、「女帝と恐れられている」との会社関係者談も掲載されている。
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