ファーウェイは、かつてはスマホのグローバル市場のトップブランドだった。市場調査会社のIDCのデータによれば、同社は2020年4~6月期に全世界で5580万台を販売(メーカー出荷ベース)し、約20%の市場シェアを獲得。韓国のサムスン電子を抜いて世界首位に躍り出た。
だが、アメリカ政府の制裁強化の影響により、ファーウェイの天下は長続きしなかった。2020年9月以降、5Gに対応した高性能半導体の調達ルートをふさがれてしまったためだ。
IDCのデータによれば、ファーウェイのスマホ販売台数は2021年1~3月期に世界のトップ5から転落。中国市場でも2021年4~6月期には6位以下に沈んだ。
中国でトップ5に返り咲き
しかしファーウェイは諦めなかった。アメリカ政府の制裁を回避しながら、自社設計の半導体の製造を再開することに成功し、Mate 60シリーズに搭載。その後も5Gスマホの製品ラインナップを拡大し、失った市場シェアを奪回しつつある。
市場調査会社のカナリスのデータによれば、中国市場では2023年10~12月期のスマホの総販売台数が前年同期比1%減少する中、ファーウェイは逆に販売台数を同47%も伸ばした。その結果、同四半期は約14%の市場シェアを獲得し、中国市場で第4位とトップ5に返り咲いた。
「2024年の中国のスマホ市場は、前年比1%前後拡大すると予想している。ファーウェイに関しては、製品ラインナップの充実でさらなる販売増加が見込め、(アップルなど)競合他社の市場シェアを奪うことになるだろう」
カナリスのアナリストの劉芸璇氏は、財新記者の取材に対してそんな見通しを示した。
(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は4月19日
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