人気の1人前「冷凍食品」開発の裏側がすごかった 定番品に加えて高単価商品のジャンルも拡大

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ワンプレート分野において、ニチレイは複数品目を盛り込んだ商品にも力を入れる。「三ツ星プレート グリルチキントマトソース&カルボナーラ」「三ツ星プレート 厚切りベーコンのグラタン&オムライス」といったラインナップだ。トレイのまま食べられる1人前の商品は、高齢化や単身世帯の増加などを背景に需要が強まっている。

あらゆる食品が値上がりする中、消費者の選別の目は厳しくなっている。その中で、ワンプレートの冷凍食品は優位なポジションにある。

値上げ後に販売が伸びる商品も

消費者のニーズについて、同社執行役員・家庭用事業部長の清川吾朗氏はこう分析する。「簡便、タイムパフォーマンスは間違いなく大事なポイント。その中でもワンプレートは重要な戦略商品。400円台後半など高めの商品を投入しても、今はスーパーのお弁当も600~700円程度なので、冷凍食品を選んでもらえる」。

ニチレイも複数回の値上げを実施したが、販売数量を落とさず、むしろ伸びる商品もあった。外食、中食などと比較して値頃感があるわけだ。

もちろん競合のニップン、ニッスイ、マルハニチロなどもワンプレート商品は重点的に強化している。冷凍食品は簡単、便利で高単価を狙える商品群で成長の余地がある。安かった冷凍食品の逆襲が、これから一段と過熱しそうだ。

田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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