「会って0秒」で相手の心の扉を開けられるカギ 元TBSアナウンサーが実践するコミュ力アップ術
おそらくアスリート、アーティストなどの表現者、人前に多く立つ人は無意識にでもできているのではないでしょうか。
感覚には個人差があるので、ご自身で「ベストスマイル」のつくり方を研究していただきたいと思いますが、私自身が日頃意識しているのは、微笑み程度の小さなスマイルから歯が見えるほどのビッグスマイルまで、レベルを分けてトレーニングすることです。
また、「あ・い・う・え・お」を一語ずつ丁寧に発声して、顔の筋肉を大きく動かすことも効果的です。
細かい滑舌のトレーニングがいろいろとありますが、とにかく自分で表情筋の可動域を確かめながら、「どう動かしたら、どう見えるか」を正確に認識することが重要です。
「笑顔研究&トレーニング」は鏡さえあれば誰でもできますので、一度トライしてみてください。笑顔を侮ることなかれ。1日10秒でいいのでやってみてください。筋トレに励むよりずっと簡単にできて、自分も周りの人も笑顔になるベストプラクティスです。
「目の前の人」に興味を持って、好奇心を着火させる
対話は「焚き火」に似ています。
まずは火種をつくり、少しずつ薪(まき)をくべて、適度に空気を通しながら、炎を大きくしていく。その最初の火種をつくるのが、「好奇心」だと私は思います。
目の前の人が、これまでどんな人生を歩んできて、これからどこへ向かおうとしているのか。どんなことに夢中なのか。なぜそれに夢中なのか。今につながった失敗経験はあったのか。どうやってそれを克服したのか。何を一番大事にして、何を一番許せないのか。
目の前の人に対して好奇心を発動させれば、聞いてみたいことは泉のように湧いてきます。好奇心を着火させることが、対話の温度を上げていくために欠かせないスターティングポイントになるのです。
私の番組を見てくださった方から「ハセンさんって、誰に対しても本当に興味津々に、目を輝かせて話を聞いていますね」と褒めていただけることがあります。