実は仕事ができない「論理的すぎる人」の深刻問題 「論理」と「直感」のバランスで仕事はうまくいく
仕事で成果を出している人を見ていると、とにかく直感と論理のバランスがいいのです。
私は取材などの場で(ありがたいことに)次のようなフィードバックをいただくことが何度もあります。
「深沢さんは直感と論理のバランスがすごくいい、稀有な存在ですよね」
なんとも恐縮の極みですが、しかし確かに私はこの2つのバランスを取ることに関して強烈に意識して生きてきたことも事実です。
そこで今回は直感と論理のバランスが悪い人の特徴を私なりに整理し、うまくバランスを取っている人が押さえているポイントをご紹介します。
直感と論理は「コラボの関係」
直感と論理のバランスが悪い人が何より残念なのは、直感と論理が補完関係にあることをご存じないことです。具体的に説明しましょう。
★数字や論理をつくるために直感を使う
Amazonのレビューやさまざまなアンケートには、5段階のスコアをつける作法があります。そのスコア(数字)は人間の「良い」「悪い」という主観を極めて直感的に言語化しているものです。
ビジネスパーソンはその数値化されたスコアを用いてさまざまな分析や評価をし、論理的な解釈を構築します。つまり数字や論理をつくるために直感を使うのです。
★直感を説明するために数字や論理を使う
数学などの分野は、まずは直感が思考のスタートになることがあります。「この角度Aと角度Bは同じではないだろうか?」「円周の長さと直径には、一定の比率があるのではないだろうか?」といったものです。そしてその直感を説明し、正しいことを証明するために数字や論理を使っていきます。
ビジネスにおいてもなんとなく直感的に思ったことを検証するために論理を使ったり、自分の直感が正しいと説明するために(後づけで)もっともらしい論理を使うこともあるでしょう。
以上のように、論理の起点に直感があったり、直感を輝かせるために論理が必要になったりするのです。
いわゆる「バランスのいい人」とは、この2つの往来が自由にできる人のことを指します。物事を数値化してロジカルに仕事ができる人も、最古に人類の大発見をした数学者も、直感、あるいは論理だけで成果を出しているわけではないのです。
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