吉田カバン、就活・出張時の「仕事バッグ」最新事情 ビジネスシーンでのリュックは市民権を得た
こうした傾向について、吉田カバンのマーケティング部・名倉楓也氏は話す。
「最近は仕事用でもリュック(ここではディパック含む)が圧倒的に人気です。年齢や役職も問わなくなりました。とはいえ、お店に来られるお客さまは、総じて20代から40代の方は最初からリュックを探しに来られ、50代以上の方は手提げも探されるという印象です。そのうえでPCが安定して入り、バッグ本体が軽いタイプを求められます」
中には、「気分を上げるため、好きなブランドのバッグを購入しています」(30代女性)という人もいた。機能性重視で選ぶ人が多いが、情緒性を意識する人もいる。
「その気持ちもわかります。当社の愛用者の中には、3月15日にバッグから財布、キーホルダーなどの小物一式を買い替えた方もおられました。2024年のこの日は『一粒万倍日』『天赦日』『寅の日』の3つが重なった最強開運日。財布などを新調したり使い始めたりするといい日とされています」(名倉氏)
中に入れるPCも大きくなった
これまでの取材では、「コロナ禍が明けて出勤するようになり、PCの持ち運びが増えてリュックに変えました」(40代の女性ほか)という声を聞いてきた。今回も人事異動で職種が変わり、「さまざまな資料を持っていくことが多く、肩掛けからリュックに買い替えました」という30代男性もいた。
「ビジネスシーンでのリュックは市民権を得て、この場面だからNGということはほとんどありません。営業職でもそうですし、大切な取引先との会食でもリュックで問題ない風潮です」
こう話す名倉氏が指摘するのが、消費者に選ばれるリュックの変化だ。
「少し前ならビジネス用は、リュックの形がスクエア(角が四角)を選ぶ人も多かったですが、服装のカジュアル化が進み、最近はラウンド(丸い)タイプが好まれます。中に入れるPCは13インチ→16インチとなり、バッグに2台のPCを入れる方もおられます」(同)
2021年、同社は「POTR(ピー・オー・ティー・アール)」というブランドを発表した。
「POTR/SCOPE(スコープ)シリーズのソーシャルパック(税込み6万500円、以下同)が人気です。形はラウンドタイプですがシンプルなデザインで、フロントにはファスナーポケットを2つ装備。メイン収納部のファスナーは斜めに取り付けることで開閉しやすくなっています。ワークライフバランスを意識し、オン・オフどちらでも使い勝手がきき、リモートワークやワ―ケーションにも合った新しい時代のバッグです」(同)
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