吉田カバン、就活・出張時の「仕事バッグ」最新事情 ビジネスシーンでのリュックは市民権を得た

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

20代女性の声を伝えたところ、名倉氏が「女性の出張時には、このタイプも人気です」と紹介してくれたのが、POTR/PACKSの「グルーミングポーチ&トレイ」(2万900円)だ。

「内装に2つのメッシュポケットを備え、ヘアワックスや化粧品など旅行に携行する美容小物を収納できます。ハンドルはスナップボタンで取り外しができ、開いた状態のままホテルの部屋のフックにかけられます。トレイは、ホテルの部屋でアクセサリーや身の回り品をまとめて置く時にも使えます」(名倉氏)

疲れてホテルの部屋に戻り、ネックレスやイヤリング、時計などを外すと、どこに置いたかわからなくなる時があるかもしれない。そうした際の“受け皿”にもなりそうだ。

吉田カバン
「グルーミングポーチ&トレイ」のトレイ部分(写真提供:吉田カバン)

どんどん入れられるトートバッグも人気

リュック派が多い時代だが、トート派もいる。

「トートバッグとしては、POTR/SCOPEの『アーバントート』(5万8300円)が支持されています。本体は高さもあって大きく開けられ、大容量で16インチのPCが入ります。2台入れる場合にも対応できます。また、外装側面のファスナーポケットは内側の収納部が広がるので、靴や着替えも入れられます。仕事終わりにジムに行くような人にも便利です」(同)

吉田カバン ポーター
さまざまな荷物が入れられる「アーバントート」(筆者撮影)

「手持ち部分が短めのバッグだと冬にコートなどを着た時に持ちづらくなってしまう」(20代女性)という声も聞いたが、このトートバッグなら対応できそうだ。

ところで近年、さまざまな商品の価格が上がっている。原材料や物流費も高騰するなど鞄業界にも影響がある中、吉田カバンの見解を聞いた。

「1935年の創業以来、日本製にこだわってバッグをつくり続けています。創業者の吉田吉蔵(きちぞう)の『絶対に日本の職人を絶やさない』という思いを受け継ぎ、来年で創業90年を迎えますが、日本の職人やモノづくりを守っています」

人件費が安い国の工場での大量生産ではなく、国内の職人が携わり、製作工程には手作業も多い。同社のバッグは丈夫だが、壊れたら修理にも応じており、そうした時も各職人が担当する。

新しく買ったバッグも、経年変化したバッグも使う人の人生と共に生きる(生きた)存在だ。時には愛用の仕事バッグと向き合ってはいかがだろう。

高井 尚之 経済ジャーナリスト、経営コンサルタント

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

たかい なおゆき / Naoyuki Takai

学生時代から在京スポーツ紙に連載を始める。卒業後、日本実業出版社の編集者、花王情報作成部・企画ライターを経て2004年から現職。「現象の裏にある本質を描く」をモットーに、「企業経営」「ビジネス現場とヒト」をテーマにした企画・執筆・講演多数。近著に『なぜ、人はスガキヤに行くとホッとするのか?』(プレジデント社)がある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事