「コロナ続いてほしい」普通高校脱落する子の本心 東海地方で30年働く先生が語った事(第3回)

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「コロナで外食業界がダメージを受けたというのはよく言われることです。しかし、外食業界は一時的に人が少なくなりましたが、今はアフターコロナで戻っていますよね。でも、学校はコロナを経て『学校に行かなくてもいい』という空気感になってしまったんです。

私が働く学校も含めて、生徒の募集が本当にうまくいきませんでした。原因は明らかで、通信制高校に生徒が多く流れたからです。

私たちの学校にはもともと、中学生のときに不登校になってしまった子どもたちを含めて、あまり学校に馴染めなかった生徒が多く来ていました。しかし、そういった層が根こそぎ、通信制高校を選ぶようになったのです」

学校に通う必要を感じなくなる

コロナ以降の空気の変化で、多くの生徒が通うようになった通信制高校は、普通科高校の存在意義をも脅かしているようです。

「もともと不登校になる子どもの数は年々増加していました。私の学校にも不登校気味の子は多かったのです。それでも、今までは慣習として、『とにかく高校には行っておけ!行かないとろくな大人にならない!』と言われていたから生徒も我慢して通っていました。

それが、コロナが到来してから『感染が怖ければ、学校には無理して行かなくてもいいです!』と言われるようになりました。そうすると、遠隔での授業が当たり前になってしまい、自分の体を動かして教室に行く必要性を、多くの子どもたちが感じなくなってしまったんですよね」

鈴木先生は、特に女子生徒が通信制高校を選んでいる傾向にある、と感じるそうです。

「通信制高校を選んだ女の子たちに話を聞くと、2つのパターンがあります。まず1つは、人間関係を回避したいというパターンです。女の子のほうが、人間関係が複雑になりがちで、そういった関係性に疲れてしまった生徒が通信制を選んでいます。

もう1つは逆のパターンです。ファッションが好きで、髪の毛や格好で学校に縛られなくていいというのを利点だと思っている子どもたちが、通信制高校を選んでいるみたいです」

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