「30歳以下の幸福度」が急降下している国の特徴 英語圏で目立つ幸福度低下、SNSの悪影響濃厚

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「問題の1つは、アメリカでは幸福に対する期待が非常に大きいことだ」と、『世界しあわせ紀行』の著者エリック・ワイナーは言う。「つまり私たちは、幸せでないことによる不幸と、幸せになれるはずだという期待に苦しんでいる。そのような期待は、世界のどの国にでも見られるものではない」。

アメリカの公共ラジオNPRの海外特派員だったワイナーは、『世界しあわせ紀行』を書くために、世界で最も幸せな場所にランクインしている国々を訪れた。

「アメリカ人なら、裕福で、ハイテクで、成功している、だから幸せなはず、といった思い込みがある。期待が大きいほど幸福度が下がることを示すデータはたくさんある」とワイナー。

「足るを知る」で幸福度は上がる?

一方で前出の小説家ソングは、若者たちが抱く期待は変化してきていると話す。

「これからの私たちの生き方は気候変動の影響を受けるので、楽しみに思えることは減っていく。私たちの人生には、明確な道筋が少なくなっていると思う。結婚して(平均して)2.5人の子供を持ち、家を買うのは長いこと簡単だったが、今ではそんな道は狭くなっている」

ただ、20日に発表された報告には希望の片鱗も見られる、とヘリウェルは指摘する。

「まず、この不安は非常に局地的なものであり、次に、ごく最近のものであるということ。つまり、このような不安は構造的なものではなく、永遠に続くものでもない。急速にこうした状況になったのなら、同じぐらい急速に解消される可能性もあるということだ」

(執筆:Sopan Deb記者)

(C)2024 The New York Times

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