実録!自宅マンション競売の悲痛な実態

住宅ローンを返せないと、どうなるのか

せっかく手に入れたマイホームを手放さざるをえなくなった時、どんな事が起こるのか(写真:Andy Dean / PIXTA)

6月11日、長期金利(新発10年物国債の利回り)が一時0.545%まで上昇し、2014年9月以来の水準となった。黒田日銀の金融緩和政策によって金利上昇への警戒感はしばらく後退していたが、足元で米国やドイツの長期金利が大きく上昇したことなどを背景に、日本の金利環境は上振れが意識されやすい地合いが醸成されている。

長期金利の上昇は、個人向け住宅ローンの利上げにも直結する。住宅ローンは返済期間が長いという特性上、わずかな金利上昇でもボディーブローのように家計を圧迫する。

不運にして、筆者の住むマンションの区分所有者が、住宅ローンの長期滞納により自室を強制売却(競売)させられた。賃貸住宅なら契約を解除することで返済義務を逃れるが、分譲の場合はそうはいかない。あらためて、住宅ローン呪縛を目の当たりにすることとなった。

離婚から"滞納の連鎖"が始まる

筆者と同じマンションに住むAさんは、中古ながら2001年に広さ約50平方メートルの2DKタイプを2200万円で購入し、妻と一人息子の3人で平穏な毎日を送っていた。ところが、次第に夫婦間に亀裂が生じるようになり、協議の末、離婚への道を選ぶこととなった。

相当ショックだったのか、当時29歳だったAさんは11年間勤務した会社を突然に退職し、自宅近くのパチンコ屋でアルバイトをしながら一人暮らしの生活をスタートさせた。

それでも住宅ローンだけは滞納せず、毎月およそ7万円の返済をこれまでどおり続けた。妻と息子のいなくなった自宅マンションで、一人暮らしを余儀なくされながらも自宅だけは手放すまいと、寝る時間を惜しんでアルバイトに励んだ。

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