グーグル「楽しい職場カルチャー」が激変していた 「最高の職場」に広がる無気力と無秩序

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グーグルのレイオフは、メタなど大手ハイテク他社のレイオフよりも小規模だ。総従業員数に占める割合も、ゼロックスやライブ配信プラットフォームのTwitchで最近行われた人員削減に比べると、はるかに小さい。

2023年末時点で18万2502人だったグーグルのフルタイム従業員数は、2022年末時点と比べ4%の減少にとどまっている。1月30日に同社が発表した2023年第4四半期(10〜12月)の純利益は207億ドルと、前年同期比で52%の増益となった。

無秩序な組織再編で評判ガタ落ち

それでもグーグルの人員整理は、部門の再編や管理者層のスリム化など、会社の運営について大きな変化を伴うものだ。従業員からは、組織の再編が無秩序に進められ、十分な説明もないという不満の声が上がっている。

1月にレイオフが再開されると、スイスのグーグル従業員が社内で共有するために人員削減の状況を記録し始めた。どの部門で人員削減が行われているのか、会社からはまったくといっていいほど説明がなかったからだ。この記録はニュースやSNS、昔ながらの職場での噂話と並んで、従業員にとって欠かせない情報源になっているという。

「人事の視点で見ると、これは悪夢だ。魅力的な雇用主としての評判が完全に覆されている」。人事のベストプラクティスに関するコンテンツ制作を行っているタレントカルチャーのメーガン・M・ビロはそう話す。

グーグルの従業員は長いこと、実験的なプロジェクトに取り組むよう推奨されてきた。ところが、匿名を条件に語った従業員4人によると、実験的なことに取り組むのは危険であることが、ここ1年ではっきりしてきたという。

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