名選手の「テスト入団」山あり谷あり人間ドラマ 沢村賞の西本聖や"平成の怪物"松坂大輔など
テスト入団というと、無名の選手を連想するファンも少なくないはずだが、時にはドラフト1位で騒がれて入団した甲子園のヒーローやプロでトップクラスの実績を残した名選手も、さまざまな事情から受験することもある。そんな山あり谷ありの人間ドラマを紹介しよう。
巨人への復帰をはたした西本聖
通算165勝を記録し、最多勝や沢村賞も手にした実力者なのに、37歳になって、古巣・巨人にテスト入団したのが、西本聖だ。
1993年、中日を自由契約になり、オリックスと契約した西本は、5勝5敗の成績を残したが、「5勝したらプラス1000万円」という口約束があったにもかかわらず、オフの提示額は、現状維持の3000万円だった。
契約交渉はもつれ、12月に再び自由契約になった西本は、尊敬する長嶋茂雄監督が復帰した巨人で「最後は終わりたい」と熱望。翌94年2月の宮崎キャンプで入団テストを受験し、3度のテスト登板を経て、合格をかち取った。
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