■使用済みの携帯トイレはフタつきの入れ物で保管
携帯トイレを使用したあとの取り扱い方法について説明します。市町村への確認が必要ではありますが、概ね可燃ごみとして収集・処理されます。
可燃ごみとして収集するということは、ごみ収集車などで運ぶことになります。災害時は地盤沈下や液状化、浸水、建物倒壊などで道路が塞がれてしまう可能性があります。通常であれば、すぐに実施できたごみ収集でも、災害時は思うようにいきません。
災害の規模や被災状況によっても異なりますが、少なくとも数日間は、各自で使用済み携帯トイレを保管することが求められます。
携帯トイレの中身は大小便ですので、臭気対策が必要になります。また、直射日光があたると袋の劣化につながるので、フタつきの入れ物などに入れてベランダや庭など、生活空間と切り離した場所に保管することが必要です。
どれくらいの数が必要になるか
■「人数×回数×日数」で携帯トイレを常備
自宅で避難生活を送るには、携帯トイレの備えが欠かせません。では、携帯トイレはどのくらい必要になるのでしょうか?
携帯トイレの必要数を計算するには、避難生活を送る人数、1日当たりの排泄回数、そして避難生活を送る日数を想定する必要があります。これらがわかれば、「人数×排泄回数×避難日数」という計算式で、携帯トイレの必要数を導き出すことができます。
ここでは仮に4人家族を想定してみます。排泄回数は1人ひとり異なりますので、それぞれが実際に数えてみることをおすすめします。
内閣府(防災担当)が作成した「避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン」では、1日当たりの平均的なトイレ使用回数の目安は「5回」と記載されています。
避難日数は災害規模によって大きく異なりますが、国が定める「防災基本計画」では、住民に対して最低3日間、推奨1週間分の携帯トイレ・簡易トイレ、トイレットペーパーなどを備蓄することを啓発するように記載されています。
以上をまとめると、4人家族であれば次のような計算になり、140回分の携帯トイレが必要になります。
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