「正解主義」と「エセ平等」の呪縛から脱却せよ 藤原和博・東京学芸大学客員教授
今回の震災でも、地域本部が立ち上がっていた学校は、救援所の設置が早く、マネジメントに混乱がなかった。そして、いち早く改革を始めた大阪では、小学校の算数の学力が全国平均を上回るようになった。
和田中が成功しても、「リクルート出身だから」「有名人を呼んだから」と言い訳して、自分は何もしないままの校長がたくさんいる。でも、田舎の漁村でも同じことができれば、そんな言い訳は通用しなくなる。
この5年が勝負。和田中方式の採用で、日本の教育を変えてみせる。
(聞き手:佐々木紀彦 撮影:谷川真紀子 =週刊東洋経済2011年7月2日号に加筆)
ふじはら・かずひろ
1955年生まれ。78年東京大学経済学部卒業後、リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。93年からヨーロッパ駐在、96年より同社フェローに。2003年、都内初の民間出身中学校長として杉並区立和田中学校校長に就任。キャリア教育の本質を問う「よのなか科」が『ベネッセ賞』、新しい地域活性化手段として「地域本部」が『博報賞』、給食や農業体験を核とした和田中の「食育」と「読書活動」が『文部科学大臣賞』をダブル受賞し一挙に四冠に輝いた。大阪府知事特別顧問。『35歳の教科書』『リクルートという奇跡』『つなげる力』『父親になるということ』など著書多数。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら