黒柳徹子の「質問」にゴルバチョフのすごい返し タレントというジャンル確立した彼女の仕事観
2001年にゴルバチョフが彼女の番組に出演したとき、黒柳は政治的な話題を避けた。「これは彼にとって非常に大きなことだったと思います」と、彼女は話す。
その代わり、好きな詩人について尋ねると、彼は19世紀のロマン派詩人ミハイル・レールモントフの『帆』を朗読した。「日本の政治家にこんな質問をしたら、そんなことができる政治家が1人でもいたら素晴らしいと思う」と黒柳は語る。
100歳までテレビに出演できることを示す
彼女は年齢を重ねるにつれ、48年間番組を担当してきたテレビ朝日の舞台で、同世代の課題に率直に向き合ってきた。例えば、2016年に亡くなる前、黒柳は「上に向いて歩こう」の作詞者である永六輔にインタビューした。彼は車椅子に乗って登場し、明らかに進行したパーキンソン病の症状を見せていた。黒柳は率直に病気のことを話した。
同志社女子大学学芸学部の影山貴彦教授(メディア論)は、「高齢者は彼女の存在に勇気づけられる」と語った。
スピーチが明らかに遅くなった黒柳は、年配の視聴者に勇気を与えるために活動を続ける意欲があると語った。「身体は問題なく、頭もまだ働く状態で、100歳までテレビに出演できるということを示すということ」と黒柳は語る。「それを示すことができれば、それは面白い試みだと思います」。
(執筆:Motoko Rich記者)
(C)2024 The New York Times
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら