ヒカキン、二股疑惑「即日謝罪」の秀逸すぎた"中身" 「文春砲」への対応、プロも驚くリスクマネジメント

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1. 専門家でもいつも最適の助言ができるとは限らない

2. 依頼者が専門家の助言を十分に受け入れるとは限らない

一般的に「こうすべき」という方法論はあるが、芸能人・著名人の場合は、彼らがこれまで培ってきたイメージやキャラクターがあり、同じ対応をしたからと言って同じ結果が得られるわけでもない。ケースバイケースの対応が必要だ。

そして多くの場合、問題になるのが2つ目だ。問題を起こした企業や人は、「自分に非があった」と思っていない、あるいは認めたくないと思っている。プライドや自己保身もあり、専門家の意見を素直に受け入れなかったり、動揺して冷静に対応することができないことも多い。その結果、対応が裏目に出て、余計に問題が大きくなることも多々ある。

ヒカキン氏の対応はどこが秀逸だったか

HIKAKIN氏の対応を見ると、専門家の助言が入っているようにも見受けられる。それだけ高度な対応だったと感じるのだが、HIKAKIN氏が個人で対応したのであれば、リスクマネジメントの面にも高い才能を有している人物だと思わざるを得ない。

今年の元日に、ド派手に結婚報告をしていたHIKAKIN氏。今回の謝罪動画では一転、全く違う服装、態度で臨んだ(写真:「HikakinTV」の動画より)

企業や有名人が謝罪会見を行う際には、台本や想定問答集を作るのみならず、専門家は服装やお辞儀の仕方、会見中の表情や身振り手振りまで細かく助言する。

HIKAKIN氏は謝罪動画にダークスーツに地味な色のネクタイ、黒い髪で登場、都度深々と頭を下げている。記者会見の際にも、専門家は同様のことを助言するし、それができていない場合は、内容以外のところで批判を浴びてしまうことも起こりうる。

続いて、内容について見ていこう。動画の長さは3分程度にすぎないが、その中に、必要なことは過不足なく盛り込まれていた。

まずは、最大の当事者である(元)交際相手であるA子さんに対して謝罪と感謝の言葉を述べている。そのうえでA子さんと報道した週刊誌に対する誹謗中傷がないようにと反響を牽制。さらに、視聴者やビジネスパートナーに対しても深々と頭を下げて謝罪をする――と、これでもかと各方面へ配慮がされている。そして、結婚相手(妻)に対しても配慮のコメントをしている。

具体的に動画でのHIKAKIN氏のコメントを見てみると、その周到さが際だってわかる。

「本日、週刊誌で僕が2015年から3年間お付き合いをしていた女性に関する報道がありました。記事の内容については、事実も含まれておりました」
「まずはじめにA子さん、当時の僕の至らない振る舞いで傷つけてしまい、本当に申し訳ございませんでした」
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