若者の投資トラブル、入口は"マッチングアプリ" 高齢者に代わり若者が標的に、多い手口とは?

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スマホに3社のアプリをダウンロードして個人情報を入力した後、ほぼ同時にそれぞれに約33万円の貸付を依頼する。審査は並行して進み、消費者金融側も他社からいくら借りているかはわからない。

約1時間後には3社から合計100万円が口座に振り込まれる。そのころには「先生」の話も終わり、コンビニのATMで現金をおろさせる。その後、マッチングアプリで知り合った相手との連絡が途絶えるのは言うまでもない。

一方、大金を払って入会した投資セミナーは、貸会議室のような部屋に10~20人の入会者が集められ、「先生」が投資の話をする。ただ、株式や暗号資産について初歩的なことを聞かされるだけで、具体的にどうすれば儲かるのか、という話はまったく出てこない。

そこで騙されていたことに気づくわけだが、どのような内容であれ、実際にセミナーは行われているので詐欺には当たらないため、警察の介入は難しい。

好意を持たれていると思っていた相手は消え、お金が戻ってくることはほとんどなく、借金と利息だけが重くのしかかる。そこに、だれかを勧誘すればお金が入ってくると勧められるのは、コロナ禍前の手口と同様だ。そのようなことができない人が、消費生活センターに相談に来るのだという。

トラブルに巻き込まれないために

投資トラブルに巻き込まれないためには、どうすればいいのか。

「友だちやSNSで紹介された儲け話を実際にやって儲かることはほぼない、と知ってほしい」と高村さんは強調する。

「紹介者が格好良かったり、かわいかったりしても、一緒に『投資の先生』を訪ねないこと。訪ねた人のほとんどがセミナーの契約をしてしまっています。

スマホに消費者金融のアプリをダウンロードされて操作を要求されたり、ATMに連れて行かれそうになったりしても、絶対に断ること。先生や取り巻きに1~2時間説得され続けたら、『監禁されていますと警察に電話します』と訴えるのも有効でしょう」

(AERA dot.編集部・米倉昭仁)

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