まだ高騰?専門家が分析「24年の住宅価格」の行方 家が欲しい人は必読!マンション、戸建ての逆行現象

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その一方、持ち家価格が高くて買えない人が増えているため、ファミリータイプの家賃は上がり続けている。コロナ期間中も正規雇用が多いファミリータイプの賃貸需要は減ることがなく安泰で、最近の家賃の高騰は拍車がかかっている。

上場している住宅系のJ-REIT(日本版不動産投資信託)の投資家向け資料では、ファミリータイプの賃料上昇率は10%に及んでいるところもある。このデータは同一住戸で入居者が変わって家賃がいくら上がったかを示すものだが、入居期間は4年ほどなので、築4年古くなって家賃が10%上がる事態ということだ。こうなるのは稼働率が上がっていることの証しなのである。

コロナ禍ではマイナスだったシングルタイプもプラスに転じ、ファミリータイプは大幅プラスとなっている。2024年は賃貸で引っ越す人は家賃の上昇に驚くことになるだろう。

持ち家は早めに取得しておいたほうがよい

この市況は都市部での人手不足が深刻になる中、人口流入がコロナ前よりも増えて需要が増え、これまた人手不足による建築費高騰の中で供給不足が見込まれている。こうして需給は逼迫し、稼働率は上昇一辺倒になるので、賃料上昇幅もさらに大きくなることが予想される。

持ち家価格も家賃も上昇していくことがここ数年のトレンドになるとわかると、早めに持ち家を取得しておいたほうがいいことになる。いつか下がるときが来るとしても、それまでに生まれた含み益があるので売って損する可能性は低い。少なくとも、賃貸で家賃を払った総額より収支はよくなる可能性が高い。

購入時期が遅くなるほど、入居期間が短くなり、含み益の額が小さくなり、損切りリスクが高くなると考えたほうがいい。

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沖 有人 不動産コンサルタント

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おき ゆうじん / Yujin Oki

1988年、慶應義塾大学経済学部卒業後、監査法人系・不動産系のコンサルティング会社を経て、1998年に現スタイルアクトを設立。住宅分野において、マーケティング・統計・ITの3分野を統合し、日本最大級の不動産ビッグデータを駆使した調査・コンサルティング・事業構築を得意とする。設立当初から運営する分譲マンション価格情報サイト「住まいサーフィン」の会員数は30万人以上。『マンションは10年で買い替えなさい』(朝日新書)、『タワーマンション節税! 相続対策は東京の不動産でやりなさい』(朝日新書)など著書多数。

 

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