衛星データで判明、中国のヤバい「核兵器開発」 新時代の核ミサイルを秘密裏に開発と専門家

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核専門家たちは、中国の核実験が間近に迫っていることを示す兆候はなく、中国政府は何もしない可能性があると主張している。ロプノール軍事基地の再建は西側諸国に対する単なる警告かもしれない、とする見方だ。中国の専門家も、同様の見解を示している。

これに異を唱えるアナリストもいる。彼らは、中国の新しい爆撃機や潜水艦の部隊、および一連のミサイル格納庫は、新たな軍備増強の前触れだと論じている。

現在のペースで軍備増強が進めば、中国は2035年までに1500発の核弾頭を配備することも可能だとアメリカ国防総省は予測している。その数は、中国が過去半世紀以上にわたって保有してきた「最小限の抑止力」の5倍に相当する。

アメリカ側の専門家たちによると、中国の科学者は現在、そうした軍備増強に最適と思われる特定の兵器の開発計画を進めており、爆破実験から多くのことを学ぶとみられる。

核弾頭の小型化で中国の兵器はより強力に

中国が最も望んでいるのは小型化だと専門家たちは言う。標的をピンポイントで狙う、より正確な新型ミサイルがあれば、中国の科学者たちは核弾頭の威力やサイズ、コストを引き下げることができる。

専門家たちによると、小型化が実現すれば、中国の潜水艦ミサイルを一段と強力なものにすることも可能だ。小型化はさらに、ジグザグに動いてアメリカの防衛網をすり抜ける極超音速ミサイルの開発にプラスとなる可能性もある。

アメリカ側の専門家たちはロプノールの近代化を、中国がどこまでやる気なのかを示すサインだと見ている。

「中国がこれまで(核兵器実験で)保守的な姿勢を維持していたことを認識する必要がある」と、中国の核実験プログラムを長年研究してきたロスアラモス国立研究所の元所長、テリー・C・ウォレスは言う。「それが変わりつつあるのだ」

(執筆:William J. Broad記者、Chris Buckley記者、Jonathan Corum記者)

(C)2023 The New York Times

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