この買収戦略について、フィデリティ投信・調査部で証券アナリストなどを務めたGFリサーチ合同会社の泉田良輔代表は、「2012年から流れが変わってきている」と解説する。
実際に2011年まで、手薄だったソーシャル領域を直接補強することができる買収、もしくはその領域でコンテンツを活用できるような買収が多かったが、2011年以降は、サービスよりも技術に対する買収が増えている。泉田氏はその狙いを「クラウドを使った企業向け(BtoB)ビジネスを強化するため、買収の矛先をインフラに切り替えているのではないか」と指摘する。
グーグルのクラウドビジネスとは、2013年12月から提供している「グーグル・クラウドプラットフォーム(GCP)」と呼ばれているものだ。GCPを導入した企業は、瞬時に数十億件の検索結果が表示され、月に 60 億時間分の YouTube 動画を再生し、4.2億人に及ぶ Gメールユーザーにストレージ(データを永続的に記憶する装置)を提供しているグーグルのインフラと同じものが利用できるという特徴がある。
「今後のIoT(モノのインターネット)時代におけるデータ量の爆発に対して、他のクラウドベンダーよりグーグルの方が、自らの実体験に基づくビッグデータの扱いに長けている」。クラウドの導入・支援業務を手掛ける吉積情報の吉積礼敏代表は、GCPの浸透に期待を寄せる。
今後、自動運転者やロボットなどを含む新規事業とこのクラウドを組み合わせ、グーグルがBtoBに大きく舵を切っていく可能性は大きい。そうすれば、グーグルは“広告一本足”から抜けだし、さらに強固な収益力を獲得することができるというわけだ。
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