WiiUは、一家に一台・家族全員が遊ぶデバイス、ソフト会社との連携も強化--岩田聡・任天堂社長
6月7日、午前9時(米国時間)。世界最大のゲーム見本市「E3」の開催直前、任天堂は新しい据え置き型ゲーム機「Wii U」を業界関係者向けに発表した。発表後、岩田聡社長は東洋経済新報社などのインタビューに応じ、Wii Uや2月に発売した携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」について語った。主な一問一答は下記のとおり。
--今日のプレスカンファレンスの手応えは。
こうしたカンファレンスを開く場合、日本と海外とでお客さんの反応がまったく違うんです。アメリカのお客さんは、声を上げたり拍手をしてくださる方がたくさんいて、反応がはっきりと伝わってくるので大変ありがたい。
私はいつも宮本(茂専務)が拍手喝采で迎えられると、「ああ、日本のゲーム業界の代表がこうして世界中の人から拍手でたたえられるんだ」と、じーんとするんです。それは今日も感じられましたから非常によかったです。
いちばん、「どうなるんだろう」と思っていたのはWii Uのコンセプトビデオを流すときでした。われわれは長い間、議論して練り込んで「これは面白いはずだ」と思っているものを入れているわけですが、だんだん、どれが最初に見た人に驚きを与えられるんだというのがわからなくなってくるんですね。
だから、手裏剣やゴルフのゲームの紹介をしたときに会場が盛り上がるのを目の当たりにして、「ああ、ここで歓声が上がるんだ」と思うわけです。その歓声はわれわれがコントロールできるわけではなく、お客さんから内発的に上がってくるものですから、そこで手応えを感じることができました。
一方でわれわれがWii Uの可能性を何とか伝えようとして、ああいったコンセプトビデオを作ったものの、まだすべてを伝えられた気はしませんでした。発売までにまだまだやることがあるな、と感じました。
■Wii Uは一家に一台のデバイス
--Wii Uで目指す方向は。Wiiと比べてどれくらい売りたいか。
たくさん売りたいですけど、今日の段階で数値目標として言える数字はありません。