現場エースが管理職になると疲弊する会社の盲点 「来期から管理職ね。よろしく」だけは危険なワケ
これまで1万人超の採用・昇降格面接、管理職・階層別研修、また多数の企業の評価会議、目標設定会議に同席し、アドバイスを行ってきた人事コンサルタント・西尾太氏による連載「社員成長の決め手は、人事が9割」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボによりお届けする。
管理職とは「人を育てる責任者」。現場のエースにそれは可能か?
「部署でいちばん業績を上げる、エースで4番みたいなやつを管理職にしよう。そうすれば同じように優秀な部下を多く育ててくれるはずだ」。
現場のエース的な社員を、部下の育成を担う管理職にする。経営者がやりがちなエースの登用は、いいのか、悪いのか。今回は、このテーマについて考えてみましょう。
まず1つ押さえておきたいのは、「名選手、名監督にあらず」ということ。昔からよく言われていることですが、優秀なプレイヤーが必ずしも優秀なマネージャーになるとは限りません。現場のエースは当然「仕事ができる人」ですから、「できない人」の気持ちがわかりません。成果が上がらない人に対して「なんでできないの?」という発想になりやすく、部下の育成には向いていない場合が少なくありません。
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