分析力を駆使する企業 発展の五段階 トーマス・H・ダベンポート, ジェーン・G・ハリス, ロバート・モリソン著/村井章子訳
本書によると、米国企業の重要な決定の40%は、マネジャーの直感(勘や経験、度胸=KKD)だけで下されている。十分な情報・データ分析が行われていなければ、ますます幸運に頼ることになり、成功の確率、その程度はどうしても低くなりがちになる。
では、必要な情報・データの分析力をどう鍛えるべきなのか。五つの要素があるとして、それぞれの言葉の頭文字を並べてDELTA(順にデータ、エンタープライズ=組織を挙げての取り組み、リーダーシップ、ターゲット、アナリスト)が重要だと説く。
分析による究極の目的が、よい決定、あるいは稼げる決定だとすれば、優れた分析力を組織として維持するには、分析を文化として業務プロセスに埋め込み、かつ分析環境を継続的に見直すことが大事だという。
分析力を評価するツールの事例も豊富に提示。ただし、KKDを全否定していないのは、ビジネスの現実を直視しているからか。
日経BP社 2310円
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