東京海上、遅すぎる「情報漏洩」通知で犯した失態 新たな情報漏洩が発覚も、説明会で「通知せず」

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東京海上は11月16日と17日に生損保各社に対して、10月末に公表した情報漏洩に関する説明会を実施した。生保関係者によると、「30分程度の事務的な説明だった」というが、その際に、新たな情報漏洩が発覚したことの説明はなかったという。

結果として、東京海上が新たな情報漏洩事案を生損保各社に通知したのは、11月29日だった。

「まったく理解できない」とあきれ顔

大手生保のある幹部は「10月に通知が遅いといって各社から不興を買ったばかりなのに、なぜ同じ過ちを繰り返すのか、まったく理解できない」とあきれ顔だ。

東京海上は12月1日、情報漏洩のおそれがある保険会社と代理店のリストをニュースリリースで公表した(記者撮影)

また、東京海上は情報漏洩した契約者のリストを作成し、対象となる生損保各社に送付しているが、そのリスト作成においても突合作業でミスが発生。漏洩した契約者の情報を、まったく関係のない生保に送付してしまうという失態も犯している。

東京海上は、情報漏洩をめぐる一連の失態について、「11月16日の段階では、対象となる保険会社や代理店の特定ができておらず、影響範囲がわからなかった。その段階で説明することは、影響のない会社にも心配や迷惑をかける可能性があることを懸念していた。結果として、迷惑をかけしてしまい大変申し訳ない」とコメントしている。

中村 正毅 東洋経済 記者

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なかむら まさき / Masaki Nakamura

これまで雑貨メーカー、ネット通販、ネット広告、自動車部品、地銀、第二地銀、協同組織金融機関、メガバンク、政府系金融機関、財務省、総務省、民生電機、生命保険、損害保険などを取材してきた。趣味はマラソンと読書。

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