「内村と○○の会」に見るTBSバラエティーの強み 一貫した軸がありつつバラエティーに富む内容

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今年7月、『27時間テレビ』(フジテレビ系)でダイアン・ユースケが“岸大介”に扮して松平健と共演した折、先輩キャラを装って「健ちゃん」と呼んだところ微妙な反応をされた一件もあり、どことなく緊張感のある空気感が漂っていて余計におかしかった。

TBSの強みと時代のニーズを反映

また昨今、『新しいカギ』(前同)の「学校かくれんぼ」や『霜降り明星の校内放送ジャック』(テレビ東京)といった番組が好評を博しており、人気芸人が学校にサプライズ訪問する企画が後を絶たない。「一文字の会」の学校訪問は、このトレンドを意識して組み込まれたものだろう。

企画の大枠こそ変わらないが、『内村と◯◯の会』は元々あったTBSバラエティーの強みを生かし、時代のニーズをくみ取りながら変化している。第4弾で内村が熱望していた通り、次回は「勝手にサザンの会」のロケに参加する姿が見られるのか。続編にも期待したいところだ。

鈴木 旭 ライター/お笑い研究家

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Akira Suzuki

2001年から東京を拠点にエモーショナル・ハードコア/ポストロックバンドのギターとして3年半活動。脱退後、制作会社で放送作家、個人で芸人コンビとの合同コント制作、トークライブのサポート、ネットラジオの構成・編集などの経験を経てライターに転向。現在、『withnews』『文春オンライン』『現代ビジネス』『FRIDAYデジタル』といったウェブ媒体、『週刊プレイボーイ』(集英社)などの紙媒体で記事執筆中。著書に著名人6名のインタビュー、番組スタッフの声、独自の考察をまとめた『志村けん論』(朝日新聞出版)がある。

 

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