中国人民銀行の報告書は、資金調達通貨としての人民元の利便性が着実に向上したことを背景に、「パンダ債」(訳注:外国企業などが中国市場で発行する人民元建て債券)の発行が増加していることも強調した。
海外の発行体が中国市場で発行したパンダ債は、2023年8月末時点で合計434本、累計発行総額は7402億2000万元(約15兆1303億円)に上る。それらのうち(直近の)2023年1月から8月までの発行総額は1060億元(約2兆1667億円)と、前年同期比58.2%増加した。
オフショア人民元市場も活発
外国の企業や金融機関による人民元建て資金調達の増加とともに、中国の外為市場の取引額も増加している。中国人民銀行の報告書によれば、2022年の中国の銀行間外為市場における外国銀行の取引の88%が債券投資関連の取引だった。
オフショア市場の人民元建て取引も活発化している。世界の主要オフショア市場における人民元建て預金の残高は、2022年末時点で約1兆5000億元(約31兆円)と過去最高のレベルに増加している。
(財新記者:王石玉)
※原文の配信は10月29日
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