河瀬さんへの取材を通じて、「大戸屋風チキン南蛮定食」が九州限定から全国区へと駆け上がったことに納得できるようなこだわりがいくつもわかりました。
タルタルは毎朝店舗で仕込み、衣は「企業秘密」の特製
まず、一番の売りであるタルタルソースは、時間がたつと食感や風味が失われてしまうことから、毎朝に店舗で仕込んでいるそうです。
具材も卵・玉ねぎ・ピクルス・マヨネーズのほか、特製の卵サラダをブレンド。隠し味にはアンチョビとからしを使っています。
ソースそのものが根強い人気を誇り、注文したお客さんからは「タルタルソースのおかわりをください」と言われることもあるそうです。
皿の上に2列ならぶ鶏肉は、200グラム。鶏系メニューでは最重量ではないものの、衣やタルタルソースが加わることを考慮すると、ボリューム感を想像しやすいのではないでしょうか。
そのボリューミーな鶏肉を最後まで飽きずに食べられるように、タルタルソースと合わせる甘酢は酸味を効かせているのがポイントです。さらに衣は「企業秘密」とのことですが、小麦粉をベースにサクサク感を出すためコーンスターチを使っていることまではお話ししてもらえました。「大戸屋風チキン南蛮定食」のためだけに考案された、専用の「特製衣」だそうです。
河瀬さんによると、大戸屋のメニューで断トツ人気なのは「鶏と野菜の黒酢あん定食」。2002年の発売以降、20年にわたって人気1位の座を守り続けています。「すけそう鱈と野菜の黒酢あん定食」とともに、大戸屋といえば「黒酢あん」のイメージを持つ人も多いでしょう。
メイン客層の40~50代男女だけでなく、社内でも圧倒的に人気が高く「黒酢あんだけでご飯を食べられる」と話す人もいるとか。河瀬さん自身も「無敵の黒酢あん」と胸を張ります。
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