投資が「うまくいく人」に共通"ナルホド思考"5つ 投資に必要なエネルギーには何がある?

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最近はあまりに効率が重視されすぎています。目先の効率ばかり追求していると、長期的視野が失われてしまいます。投資家はそれでは務まりません。繰り返しますが、投資とはエネルギーを投入して未来からお返しをいただくことです。

平等に与えられる「時間」をうまく使うためにはどうすればいい?

先に「時間を惜しんではいけない」と述べましたが、それはあくまで大切なことに費やす時間のことです。

1日は誰にも等しく24時間。となると、やりたいことに注力するためには限られた時間のなかでやりくりするしかありません。そこで、注目したいのが「可処分時間」です。

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可処分時間とは、1日のうち睡眠や食事、仕事など、生活するのに不可欠な時間を差し引いた、自由に使える時間のことです。

大雑把に睡眠8時間、仕事8時間とすると、1日の可処分時間は8時間。休日は仕事がないので、可処分時間は16時間になります。

これで計算すると、週休2日の人なら1週間分の可処分時間は72時間です。

さて、そこでおすすめしたいのは、先週1週間の72時間を振り返って、どんなことに、どれだけ時間を使ったかを具体的に書き出してみることです。そうして「見える化」をすることで、どこでどんな無駄な時間を使っているか、削るべきはどれかなどが浮かび上がってくるでしょう。

エネルギーの構成要素のうち、「主体性」(やりたいこと)は人それぞれで、使えるお金も人によってまちまちですが、1日に与えられた「時間」だけはみな同じです。

違いは可処分時間の使い方です。ここを見直すことで、投資におけるエネルギーがさらに増すはずです。

藤野 英人 投資家。レオス・キャピタルワークス代表取締役会長兼社長CEO&CIO

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ふじの ひでと / Hideto Fujino

1966年富山県生まれ。国内・外資大手投資運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年に独立しレオス・キャピタルワークス株式会社を創業。とくに中小企業株および成長株の運用経験が長い。「お金」や「投資」を通して、株式会社や日本社会、世界経済のあるべき姿を模索し続けている。教育にも注力しており、東京理科大学上席特任教示、叡啓大学客員教授、淑徳大学地域創生学部客員教授も務める。著書に『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)、『投資家みたいに生きろ』(ダイヤモンド社)ほか多数。

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