公開24時間で1万超再生「ナウシカ実写版」の裏側 ブラジル人監督が語ったジブリ作品への「情熱」

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本作の撮影は、サンパウロのスタジオとブラジル南部の砂丘で行われた。当初はロケ地として隣国チリのアタカマ砂漠や、ブラジル北部のレンソイスも検討したそうだが、予算が不足。資金に見合ったサンパウロから約600キロに位置するファロル・ダ・サンタ・マルタの砂丘をグーグル検索で見つけた。

「スタッフ11人が、機材類を積んだ大型ワンボックスカー1台でサンパウロから向かったのですが、グラスファイバーで作った重さ130kgのメーヴェ(ナウシカが乗る飛行装置)の運搬には苦労しました。しかし現地で、私たちの撮影に興味を持ってメーヴェを運べる軽トレーラーを提供してくれる人が現れたことは本当にうれしかったです」とテックス氏。

『Wind Princess』エンドロールより。向かって右の2人が軽トレーラーを提供(©Chris Tex)

出演女優はオーディションで

本作に出演しているのは、ナウシカ役の女優1人だけ。インターネットで公募し、オーディションを受けた15人のなかから選ばれたのは、当時、まだ映画への出演経験のないジェシカ・フレイタグ(32歳)だった。

腐海で菌類の胞子を採取するナウシカ。『Wind Princess』より(©Chris Tex)

「彼女の眼の力こそがナウシカ役に選んだ最大の理由です。腐海を散策するナウシカはマスク姿で、顔の大半が覆われた状態です。言葉を発する場面もないので、目の表現力こそが演技で重要だったのです。その点で彼女はナウシカにうってつけでした」

フレイタグは現在も女優活動を続けており、テレビドラマやCMなどに出演している。

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