マネックス、ドコモと「がっつり」組む深謀遠慮 グループCEOが「祖業」を売った理由を激白

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ーー新NISAが2024年1月から始まるなど、環境の変化も意識しましたか。

マネックスは創業以来25年間ずっと、「何よりもお客様の資産を増やしていこう」というビジョンを持ってやってきた。すごくいいものや、ユニークなサービスもいっぱい作ってきた。単純に品揃えだけではなくて、思いも商品やサービスに乗せてきたつもりだ。

しかし、残念ながら多くの人に投資に触れていただく「投資の民主化」の領域でサービスを構築していくことは、独自でやっていてもなかなか限界があった。

日本の資産運用に改革を起こす

新NISAが2024年から始まる。資産所得倍増プランというものを国が言い出した。いよいよ資産運用立国として、「貯蓄から投資へ」(の流れを作ることを)を真剣にやろうとしている。さらに、ここに来ていよいよデフレが終わってインフレが加速するとなると、キャッシュを持っていても目減りする世の中になってきたとも言える。

そんなときに、すごく顧客基盤があるけれども、証券事業がないというドコモと出合った。私たちは理念を持ってやってきて、いい証券事業があるけれども、顧客基盤がないという状態。これをかけ合わせたら、日本の資産運用に改革が起こせるのではないか、と考えた。

ーーマネックス証券はドコモの連結子会社になります。資本までドコモに渡すというのは、今までより一歩踏み込んでいるのではないでしょうか。

踏み込んでいる。踏み込むだけの基盤が、あちらにはあるということだ。ドコモには(携帯回線や「dポイント」などで)9600万の顧客基盤がある。

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