マネックス、ドコモと「がっつり」組む深謀遠慮 グループCEOが「祖業」を売った理由を激白
ネット証券大手のマネックスグループは、中核事業で祖業でもある「マネックス証券」を連結から切り離し、約半数の株式をNTTドコモに売却する(マネックス証券「ドコモ傘下入り」をめぐる皮算用)。2024年からの新NISA開始を前に、ネット証券ビジネスはどう変わるのか。清明祐子グループCEO(最高経営責任者)に聞いた。
突然に路線を変えたわけではない
ーー今まで独立系だったマネックス証券が、NTTドコモと組むことになった理由は?
提携先のドコモが大きい名前(大会社)だからなのか、マネックスが突然に路線を変えたように思われたかもしれない。だが、われわれはアライアンス戦略をずいぶん前から取っている。
その源流は、2017年のシステム内製化と、その後のパートナー企業との販売連携にある。顧客のニーズに沿う形で内製化したシステムについて、パートナー企業を通じて、その先にいる顧客に働きかけていきたいという思いがあった。
目立つ提携ではないが、たとえばアメリカ株サービスに関して地場証券の注文を受けたりとか、B2B2C(企業と一般消費者の取引を仲介する事業)でつながるサービスも展開してきた。
(今回のドコモとの提携は)新生銀行や、今進めているイオン銀行との連携と同じことだ。これらはすべて自分たちがシステムを持って、API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を作っている。それがパートナー企業のアプリとの連携を支えてきた。
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