ゴルフで「記憶力UP・健康寿命が延びる」は本当か 5000件超の論文検証などでわかった健康効果

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ゴルフ観戦では1日1万歩以上歩くので、観戦を楽しみながら緑の芝生を歩き、心身の健康にもつながる。参加した40代のご夫婦 に聞いてみると、「スタンプを集めながら歩くので、楽しくまわれ、商品もゲットできるのでまた参加したい」と好評だった。

4日間の大会期間中に、シニアオープンを観戦しに来たギャラリーの数は3991人。そのうち814人がスタンプラリーに参加していた。これはギャラリーの2割以上が参加した計算になる。

また、9月15日は「快眠とゴルフと健康長寿」というテーマで、赤坂おだやかクリニックの名誉院長、成井浩司医師のトークショーも開催された。前出の山中氏によると、ゴルフ健康週間は来年も実施するとのことである。

生き生きとゴルフを楽しむシニア

コロナ禍以降、特に若い世代や女性を中心に、新たにゴルフを始めたり再開したりする人が増えてきた。

矢野経済研究所の「コロナ参入・リタイアゴルファー実態調査2022」によると、新規参入ゴルファー38万人、ゴルフ休眠復活ゴルファーが43万人、合わせて81万人がゴルフを始めている。

一方で、日本生産性本部の『レジャー白書 2022』によると、日本人のゴルフ実施率は全体で5.8%しかなく、ゴルフをしない人が大多数である。

また、ゴルフをする人の年代別の構成比は、10代2.1%、20代6.6%、30代9.8%、40代11.4%、50代20.7%、60代21.7%、70代27.7%で、60~70代がゴルフのコア世代といえる。

筆者もゴルフ場で70代以上のゴルファーをよく見かけるが、みんな生き生きと楽しくゴルフを楽しんでいる。姿勢もシャンとしていて、歩き方も若々しい。ゴルフをしているから健康になったというより、健康だからゴルフ場を楽しめているのかもしれない。あるいはその両方だろう。

2019年時点で、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」である健康寿命は、男性は平均寿命81.41歳に対し健康寿命は72.68歳、女性は同87.45歳に対し同75.38歳だ。

後期高齢者といわれる75歳を過ぎると、健康上の問題が多かれ少なかれ発生しているのが現状である。ただ、先に述べたとおりゴルファーの寿命は未実施者よりも5年長いとのデータもある。

今までゴルフを経験したことがない人も今後ゴルフを始めたり、ゴルフを続けたりすることが、健康寿命を少しでも延ばし、健康的な生活を楽しむことに役立つのではないだろうか。

日本シニアオープンを制した藤田寛之プロ。シニアのツアーに出る資格が得られるのは50歳以上。藤田プロは54歳だ(写真:筆者撮影)
嶋崎 平人 ゴルフライター

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しまさき ひらと / Hirato Shimasaki

1976年ブリヂストン入社。1993年からブリヂストンスポーツでクラブ・ボールの企画開発、広報・宣伝・プロ・トーナメント運営等を担当、退職後、ライターのほか多方面からゴルフ活性化活動を継続。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

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