中学受験の悩み迷いがその後の人生に与える影響 失敗をゼロにできないからこその貴重な経験
結果的に、その子と友だちは、見事、それぞれの第1志望に合格しました。
これからの時代は、自分が持っていない強みを持つ人たちとコラボレーションをして一つのチームになれる能力が大切です。その意味では、その子たちの未来は明るいでしょう。
先ほど「失敗を糧にできる」ということを紹介しましたが、「失敗はよくないもの」という先入観を外していくことも大切です。
後悔しない中学受験を経験するために
私は国語の講師をしていますが、記述問題が苦手な子のうち、一定数が「答えに自信がないから書けない」と言います。「間違ってもいいから書いてごらん」「正解なんてないから、自分の意見を書けばいいんだよ」と伝えて、ようやく鉛筆が動きはじめるということがよくあります。これは、日本に蔓延している「失敗はよくないもの=正解主義」の弊害だと思います。
「テストで点が取れなかったから、私はバカだ」
「こんなこともわからないなんてもうダメだ」
といったマイナスの感情の背景にあるのが、「正解主義」です。
「正解主義」が染みついていると、チャレンジを恐れるようになったり、視野が狭くなったり、人のことを認められなかったりと、子どもの成長にとっていいことはありません。
また、保護者が無意識に「正解主義」の価値観を持っていると、子どもは敏感に嗅ぎ取ります。間違った自分の解答を全部消しゴムで消すというタイプの子には、注意が必要です。
ぜひ、「正解主義」の価値観を捨て、失敗を恐れずにチャレンジし、その都度、修正していけばOKという考え方にシフトさせてください。
ここまで、中学受験に迷ったときに立ち返りたい心構えについてお話ししてきました。みなさんが「後悔しない中学受験」を経験するための一助になれば幸いです。
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